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聞く耳

更新日:8月23日


生徒たちを指導していると、それぞれのでこぼこが見えます。読み書きがしっかりとでき、覚えるべきものを確実に覚え学習に取り組んでいる生徒は、一見問題がなさそうですが、一方で自由な発想に乏しく、枠からはみ出ることができないが故に、本来のコミュニケーションとしての英語の学びにつがりにくい。間違えることが怖いので、ひとつの答えを求めたがりますが、コミュニケーションにおいて答えがひとつなんてことはありません。


対照的にあまり読み書きを得意としていない生徒は、そういった自由な発想が得意なので、スピーキングのタスクに長けていることが多いです。細かいことを気にせず、まちがえながら進むタイプ。でもだからと言って英語が正しく話せるかはまた別の話。レベルが上がれば上がるほど文法的なことは大切で、そういう意味では前述した生徒の学習姿勢が必要です。


英語は学問としての側面とコミュニケーションとしての側面があるため、両方を上手に学べる生徒のほうが少ないように思います。稀に両方をバランスよくこなす生徒がいますが、そういう生徒たちが最初からそうだったかというと、そういうわけでもありません。


ある生徒は、いやいや英語を学んでいるようでした。Sweet As Englishでは楽しく学んでくれるのでは、とママが期待していたのですが、しばらく英語には前向きになれないようでした。以前通っていた英語教室で、英語に対しての悪いイメージがすっかりついてしまったとのことでした。小学校中学年になると彼の姿勢が少しずつ変わり始めましたが、中学生になってからはスピーキングが苦手で、会話の時間には『やりたくない…』という表情をします。それを見ながら私も『やりたくないよね~でもやらないとできるようにならないよね~!』などと冗談めかしながら取り組んでもらいました。半年に一度渡すリポートに『スピーキングが課題』と記したことをよく覚えています。文法の理解やリーディング、リスニングができているのに、スピーキングにつながらなかったのです。


しかし彼の素晴らしいところは、そうやって課題と向き合い、少しずつ挑戦したことです。最終的に彼はスピーキングも上手になり、英語のテストはいつも学年上位、校内スピーチコンテストでは優勝しました。その様子の動画を見せてもらいましたが、音楽をかけながら冗談を交えて、自分の言葉で伝えようとする素敵なものでした。


生徒たちが成長していく過程で、生徒自身が聞く耳を持ち、まずはトライしてみるという姿勢を身につけていくと、数年後に大きな差をつくることを見てきました。自分のやり方を変えることができなかったり、あまり意味のないこだわりを持つ場合、芳しくない結果となることがあります。無理強いすることはできないため、そういった場合は見守っていますが、もったいないなぁと思うのが本音です。


 
 
 

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