子育てにおいて、これが正解!というものはないような気がするので、ここでは色々なお話をして、それぞれのご家庭で、これは合いそうだなと思うことを参考にするのが良いのではと思っています。
Sweet As Englishでは、以前は生徒たちにクリアファイルを準備してもらっていました。ビニール袋のようなプラスチックの袋状のものが20ページほどついているものです。そこにチャートなどのプリントを入れてもらっていました。私自身もですが、生徒たちは100均で購入したであろう、見慣れた商品を使っていることが多かったのですが、ある小学生が違うものを持っていました。
前述のファイルは、文房具屋さんなどで少し高いものを購入すると、プラスチックの袋の部分が固く扱いやすいのですが、昨今、文房具屋さんが近所にはないでしょうし、100均の商品でも十分なクオリティです。
この小学生のお母さんは、教育熱心ではありますがお子さんを塾などには通わせずに、ご家庭で取り組めることを丁寧にしながら学習サポートをしていました。このファイルもきっと、何か理由あってのことと思い、そのお母さんに聞いてみると、
『うちの子は不器用なので、プリントの出し入れひとつでもうまくいかずに先生の言葉を聞き逃したり、レッスンに支障がないようにと、ファイルは文房具屋さんで購入したものを持たせました。』
と教えてくれました。
その小学生は今は中学生となり、成績優秀で勉強好きになりました。本人は優秀だという自覚がないようですが、学ぶ楽しさを知ったようです。小学生の頃はお母さんが心配するくらいでしたが、そういった数々のサポートを私は知っていたので、彼女がこうなることを予想するのは難しくありませんでした。
実際には環境などの様々な要因もありますから、このエピソードだけでは伝わりきらないことではあります。ただ、子どもの学習をサポートする際、程よい距離感と信頼関係がとても大切で、この例は、子育てにおいて良い参考になるのではと思います。私自身も息子にはもっと距離感を保ち、そして信頼してあげることができていたら、と反省がたくさんあります。